月別アーカイブ: 2015年6月

「フィードバックが作りだしたチャンピオン」 世界へ挑む日本人ラスベガスへの道7

京都ディストリクト

2011年5月15日春季大会・京都にて
名古屋から京都まで応援に駆けつけてくれた東海TMCのメンバーと優勝後の記念撮影

 

 

「あいつの何が悪いのか、率直に教えてくれませんか?」

懇親会の中で、ひとりひとりに田村さんのフィードバックを聞いて回っているメンバーの姿が目にとまった。

そんな事言われてもすぐに直すのは無理だろう・・・?というような辛辣な批評、スピーチの技術面での論評、その他いろいろ色々な人が言いたい放題言っている。

しかも、それを聞きに回っているメンバーはご丁寧にも
全員のコメントをそのまま田村さんに「一字一句漏らすことなく」フィードバックを返しているらしい。

しかし、それを自ら積極的に受け入れ
彼は「もっとフィーバックして、どんどん。感じたことをまるごと全部言って欲しい」と終始表情を変えずリクエストしている。

そこからひしひしと伝わってくる、ハンパない「絆」

どんなに厳しくても思ったことをストレートに言ってくれる仲間を増やすことが、自分の成長にとって最も必要だと彼が気がついたのもこの頃だった。
 

 

田村直樹がトーストマスターズに入会した理由はただひとつ
「自分が思い描くプレゼンのスタイル」を極めたい。と思ったからである。
 
初めてトーストマスターズに入会したのは、MBAの留学中に滞在していたサンフランシスコで
 
「とにかく自分のスタイルを確立する」ことを目標に、プレゼンをやることにこだわった。
 
「プレゼンテーション」は個性が出れば出るほど卓越され、特にクライアント受けがよくなることを田村は痛感していた。
 
目的から外れる行動をあまり好まない田村は、最短距離で目的に到達するためには
 
「自分のスタイルを変えてまでコンテストに勝つ」にまったく意味を感じていなかった。
 
だから他の人が言っていることは、自分が目指しているスタイルとは違うので価値を見出せない=重要じゃない
 
たしかに、フィードバックをある程度取り入れた方がコンテストには勝ちやすくなるんだろうなという認識はあった。
 
しかし、「自分のスタイルを確立して目的の達成を目指す」ということと
 
「コンテストに勝てるスタイルに変える」ことは両立しないと信じていた。だから自分のスタイルは貫きたい。

 

その一方で、「他人からのフィードバックを受け入れて」
 
着々と実力をつけて次々と全国大会で優勝していく新たな挑戦者たちの姿にも、田村は遠目ながらも気が付いていた。
 
田村直樹の「スピーチに対する天才的な感性とディープな哲学」を東海のメンバーたちは充分にわかっていたに違いない。
 
それなのに、「イケスカないナルシスト」と周りに思われてしまう不器用さ。
それを心から心配し、見るに見かねて「人の話を聞く」身代わりを努めはじめた仲間たち。
 
 
「このままではいけない」
 
 
2010年秋、Division コンテスト4連敗を喫してから
東海クラブのメンバーが真剣に彼を心配したのである。
そして本番前夜の夜遅くまで、そんな「激しいフィードバック」を田村は受けていた。
翌朝早く、名古屋から京都に向かわなくてはいけない。

 

 

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2011年の春季大会は、東日本大震災の影響を受けて急きょ会場が東京から京都に変更して行われた。そのため、何もかもがバタバタしていた。
(写真は京都・寺町通り)

 

その日の京都は五月晴れ。
 
新幹線を降り、京都駅から会場に向かう途中でうっかり道に迷ってしまい
どこをどう歩いているのか、よくわからないまま長い坂道をひたすら登って行ったところで偶然、神社らしきものを見つけ、そこで「優勝祈願」をした田村は、元の道を引き返して一人で会場に向かっていた。
 
 

「勝ったら京都に応援に行きます。」
 
「勝ったらラスベガス行くからね!」の応援メッセージと
 
なんとかしてあいつを勝たせてやりたい」
 
と願う東海クラブメンバーの思いに応えたいという気持ちが芽生え
 
知らないうちに、コンテストで優勝するために何ができるかを真剣に考え始めるようになっていた。
 
そして次第にわ かってきたこと、それは
 
自分にとって価値を感じないと思えるフィードバックが実は一番価値のあるもの」
 
だということに気がついたことだ。
 
 
「自分が何を知らないかを知る」
 
 

ことがスピーチコンテストでは明暗を分けることもわかり始めていた。
 
「ジャッジ=オーディエンス、オーディエンス=ジャッジ」という考えを持ち始めたのもこの頃だった。
 
「自分のプレゼンスタイルを確立するという目的」と、「コンテストで勝ち上がることでより大きな舞台で挑戦することができる」ことは
実は同じベクトルを向いている・・・
 

「ノイズが取り除かれ、ひとつのリズムに向かって調和するメロディー」のように
1本の道へ突き進むような感覚を田村は無意識に味わっていた。

 

 

全国大会本番前、「前夜にあれだけ手厳しいことを言われたフィードバックシート全員分」
 
計20 数枚を大切に胸ポケットにしまい、舞台へ臨む。
 
初めての全国大会ファイナルで、正直言ってスピーチの技術に自信はない。
 
「京都に応援に来たよ!」と一緒に来てくれた東海クラブのメンバーたちの笑顔
 
これだけ支えてくれた仲間のために、とにかく最後まで無事にスピーチを終わらせたい。
 
思いはそれだけだ。

 

徹底的に真正面から向かいあった厳しさが、熱い情熱と最強の力へと変わり
田村のスピーチに魂を吹き込む。
 
 

結果は・・・ 「優勝」。
初めての「アメリカ国際大会」への切符を手にしたのである。
「世界へ挑む日本人」として人生がスタートした「田村直樹」の瞬間であった。

 

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2011年春季大会:表彰式にて。左から2人目が田村さん

 

—次回へ続きます。

スピーチ「Rival (ライバル) で自分の壁を越えた「世界に挑む日本人」
そこまでに至るまでの努力と「技を磨くスキル」はどのようにして作られたのか—

「努力で作られた天才」田村直樹 世界に挑む日本人

 

 

Toastmasters Distritct 76 Japan は

実践を通してコミュニケーションとリーダーシップを学ぶ、アメリカ発祥の非営利教育団体です。
126か国に約31万人の会員がおり、日本国内だけでも168ものクラブがあります(日本語のみ、英語のみ、バイリンガル)
「海外で通用する人材になりたい」「ワールドワイドに人生を楽しみたい」などスキルアップをしながら同じ目的をもつ私たちと一緒に、トーストマスターズで学んでみませんか?
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「日本から、世界のために何ができるか」
10000か所を周るプロジェクト、気長に続けます。

くどう みきこ
(2015-2016 表参道バイリンガルトーストマスターズクラブpresident)


「勝てないナルシスト」田村直樹はどう変わったのかー世界へ挑む日本人ラスベガスへの道6

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今回取材にご協力頂いた柴田さんと田村さん。2013年秋季大会(トールテールスピーチコンテスト)にて。

 

ディビジョン万年2位の男。

英語はめちゃめちゃうまいが、なんだかイケスカない。

カッコイイのにカッコ悪いことに挑戦してる俺ってカッコいいでしょ?」

っていう上から目線が鼻につく自分大好き人間。

誰のことを言っているのか?

答えは  以前の「田村直樹」周囲からの評価である。

「周りからの評価」というのがどのくらいの規模で影響力を及ぼしていたのかは不明だが

少なくともそう思っていたのはひとりやふたりではなく、「それなりに」知れわたっていたようだ。

 

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名古屋、栄周辺。
「上から目線でイケスカない」と酷評だった男が「天才」と呼ばれるまでの実力を我がものにするまでには何があったのだろうか。

 

当時から接点があり、現在はファンタジスタトーストマスターズで田村さんと一緒に学ばれているSusieさん(柴田 登子さん)のご協力で「いつ、どのようにして田村さんが変わっていったのか」
Susieさんが作成したワークショップの資料もご提供いただきながら、「世界へ挑む日本人の道のり」を追った。

2007年、当時名古屋にいた田村さんと岡山に住んでいた柴田さんは、同じディビジョンで行われる大会で知り合う。
田村さんは当時から、東海トーストマスターズに所属しており英語の部ではコンテストでその名を聞くことは珍しくなかった。
しかし、他にも全国大会レベルのスピーカーを何人も抱えていた東海クラブにとって今のような「特別視」されるほどの存在でもなく、リーダーシップに興味なし、華はあるが全然人のフィードバックを聞かない

 

「イケスカないナルシスト」 田村直樹

あー、またあいつかディビジョン万年2位の。

 

彼が会場にでてくると、そんなイメージでスピーチが始まる・・・
姿をあなたは想像できるだろうか?

 

ある会合で「人間にない超人的なスキルを身に着けるとしたら、どんなスキルが欲しい?」という質問が田村さんに回ってきたとき

「女性の変化に気づく能力。あ、髪切ったんだとかちょっとした細かいオシャレに気が付いてあげる、とか」

とTable Topics で答える彼に

あぁ・・・この人はどこまでいってもナルシストでそんなことを言う自分に酔っているんだろうなぁ・・・

と半ばあきれてスピーチを聞いていた、という人の話を思い出すと言われるまでの「不評」。

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シンシナティ国際大会オープニング・FALL OF FAMEにて。
トーストマスターズを続けていると、本当に色々な人に遭遇する。

 

田村さんは言う。

— あのころの自分は人のフィードバックなんていらないと思っていた。
なんで? だって「自分のことは自分がよくわかっている」つもりだったし
「自分を改善できるのは自分しかいない」と思っていたしね—

その後、田村さんは「ある光景」を境に

いくつかの要因が重なり、成功への階段を上がっていくことになる。

 

あれだけ「自分好きなナルシスト」が人の話に耳を傾けるようになり
その後、 「何でそこまで・・・ひどい事を言われるの?」」

 

絶句とため息、そして緊張感が走る。
普通なら、あまりにショックで立ち直れなくなるに違いない過酷なフィードバックを自ら繰り返し他人からリクエストをするようになる。

何が起きたのだろう?
なぜ「世界に挑む日本人」はそこまで大きく変化したのだろうか?

 

次回に続きます。

—次回予告
本番直前、「ボコボコに受けたフィードバックを胸ポケットに」決勝の舞台へ
その直後、初の国際大会への切符を手にした「世界に挑む日本人」

他人からの評価(Feedback)は人生を変える

 

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くどう みきこ
(2015-2016 表参道バイリンガルトーストマスターズクラブpresident)


「共に学び、共に戦う」メンティーからのメッセージ 世界へ挑む日本人ラスベガスへの道5

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今日の写真:「田村さんのメンティー」KAZ (岩佐 和哉) さんと田村さん
KAZさんは表参道バイリンガルトーストマスターズの会長であり、2015年-2016年はエリアガバナーを務める。スピーチにまだ粗削りな部分もあるが、「情熱をストレートに伝える」表現力は「未来の田村さん」を思わせる貫禄がある。

 

KAZ—岩佐 和哉さん。 わたしが所属するTokyo Toastmastersに入会してきたときの彼の自己紹介はよく覚えている。 「ものすごい気合い」だったからである。

Tokyo Toastmastersは「日本で設立された最も古いトーストマスターズクラブ」であり今年60周年を迎え、第1,第3,第5木曜日に東銀座で会合を開いているが、そのレベルは非常に高く
田村さんのような国際大会出場者を過去に何度も出している。

わたし自身、2年以上このクラブに所属しているが「あまりのレベルの高さに躊躇して」長い間 ice breakさえトライすることができなかった。

そんな中で「僕はこのクラブにぜひとも貢献したい」と最初から情熱溢れるスピーチをしていたのがKAZだ。
正直、Tokyoに入会する人で同じような事を言う人はたくさんいる。このクラブのレベルの高さに魅了され入会する人は多いが、「競争力の高さについていけず」辞めていく人も多い。

しかしKAZは益々しぶとい存在になり、現在はTokyo Toastmastersでも欠かせないメンバーとなっている。
実は、KAZが「田村さんをメンティーとしていた」ことは知らなかったが、「田村さんにメンティーになってもらってから自分自身何が変わり、何が成長したのか」お話を伺った。

 

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Tokyo Toastmastersでの田村さんとKAZ。
KAZ:写真中央。左から2番目、賞状を持っているのが田村さん。

 

— 1) KAZさんが所属しているトーストマスターズクラブを教えてください。

所属クラブ:表参道バイリンガル、吉祥寺、響、Tokyo (入会したクラブ順) の4つに所属しています。

 

— 2) なぜ田村さんをメンティーとして選んだのですか?

(田村)直樹さんが世界大会2度目のチャンピオンとなったスピーチ”You decide”以来、ずっと大ファンでした。以前から憧れていており、田村さんのように「観客の心を揺さぶるスピーチ」をしたいからです。 Tokyo のクラブに入会した時、僕から熱望してお願いしました。

 

— 3) 田村さんにメンターになっていただいて、自分自身変わったことはありますか?

僕が直樹さんにメンタリングを受けて変わったのが2つあります。1つ目は「カイゼン」です。

今冬から春にかけて僕は、直樹さんからスピーチコンテストのスピーチについてアドバイスを頂いていました。 始めはスピーチのスクリプトを何度か読んで頂き、その文面の中で際立って良いものを伝えて下さっただけでなく

「何が不明確で理解に苦しむのか」

を「聞き手としての客観性」を最大限考慮してお伝え下さいました。
話の展開として辻褄の合わない部分、言葉の表現としてイマイチぼんやりとしている部分、 構成として不格好な部分を的確なフィードバックとして、毎回長文のメールで返事を頂きました。

このやりとりを通じて僕は「結晶のようにクリアなメッセージ」を持たずして、聞き手にはスピーカーの伝えたいことが届かない事を知りました。

誰の立場で話しているのか、どのような情景をイメージして話そうとしているのか?

僕自身で撮影したスピーチの動画を、コンテストの度に共有し
直樹さんは「伝え方(英語でいうデリバリー)」の面でも数々の「カイゼン」を僕に指し示して下さいました。
なぜ与えられた空間舞台を最大限活用しないのか?など
「常に聞き手を意識した上で」のコメントを下さり 、「カイゼン」のために何が最善かと色々と空いた時間を使っては練習する、の繰り返しでした。
残念ながら僕は今回のエリアコンテストでは敗退してしまったのですが、この問題発見から 「カイゼンし成長する」過程はこれからのスピーチ作成においても基礎となる、ということを学びました。

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2013年シンシナティ大会セミファイナル–スピーチの模様は有料で世界に発信される 。

 

2つ目の変わったこととしては「他己実現」にあります。

「他己実現」という言葉は、昨秋D76ディビジョンD大会でのパネルディスカッションで直樹さんが発言された言葉です。
「マズローの欲求5段階説」の更に上にある6段階目として、他者の自己実現に努めたい欲求があるというのが直樹さんの持論です。

正直口だけだろう?とその時僕は正直思いました。でも実際は全く違いました。

それを感じたのはやはり、僕がスピーチコンテストに出場している間の事です。 直樹さんご自身も本業のお仕事やスピーチコンテストへの出場があるのにも関わらず、僕に熱心にメンタリングして下さっていました。それも毎度ながらの長文で・・・(笑)

僕自身のスピーチの向上だけでなく、もし僕が誰かのメンターならそこまで献身的になれるのだろうかという点でも考えさせられました。
これだけ「他者を成功に導くために粉骨砕身して下さった人」というのは、人生で出会った人の中でもほんの僅かです。

また直樹さんのアドバイスの中にも他己実現の要素が含まれていました。このアイデアが根底にあるので、アドバイス内容も指示や「こうした方が良い」という直樹さんの持つエゴによる提案は決してなく、僕自身が考え抜いた上で得られる答えをいつも尊重して下さっていました。
この経験を通し、僕は「常に考え続けることを実践の場で試す」力がつきました。

今後も直樹さんの持論「他己実現」について深く学び、また僕自身も与えられるものを持つ努力をこれからも続けていきます。
直樹さんはこれからも僕のメンティーであり、僕の人生の師匠です。

 

— 4) 最後に、田村さんへメッセージがあったらお願いします。

Congratulation 直樹さん!!
「田村さんのようにいつか心揺さぶるスピーチをしたいです!!」と話しかけた時に「頑張ればいつでもなれるよ」と優しく言葉をかけてくださった直樹さん。
直樹さんのスピーチは、いつも人々の心に夢と希望を与え、捻りを効かしたウィットやユーモアで観客の心を沸かせてくれます。
ラスベガス世界大会でも思いっきりブチかまして下さい!! いわたんはいつも、直樹さんのスピーチを応援しています

 

「世界に挑む日本人」の器は大きい。
その器の大きさが人を育て、そして自分も成長し、共に世界と戦う存在を作り上げていくのだろうか。

KAZさん、私の「突撃取材」にも関わらず快くご協力いただきまして、ありがとうございました。

 

—次回予告 「勝てない」万年ディビジョン2位
「田村直樹」苦悩の時代 1

 

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勝者のパワーの「伝染力」—世界へ挑む日本人ラスベガスへの道4

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今日の写真:田村さんが所属するSunrise Toastmastersのメンバーの皆さんと。
Sunrise Toastmasters クラブは、設立してまだ8年強の比較的新しいクラブだが
多様な国籍が混じるメンバーの向上心が非常に高く、アメリカ・オーストラリア・スコットランド・イギリス・カナダ・中国・インドなど多国籍のメンバーと、国際経験豊富な日本人が「最高を目指す」スピリットがひとつとなり、お互いの成長を助け合う素晴らしい文化が形成されている。

 

驚いた。

2015年6月22日夜、Sunrise Toastmastersでの会合。

遅れてしまった私は、夜7時前に会場についてドアを開けたら、田村さんがスピーチをしている最中だった。

もちろんそれは珍しい光景ではない。ここはTMCだから誰かがスピーチをしているのは当たり前のことだ。

何に「驚いたのか」というと

扉を開けた瞬間に伝わってきた「熱気」。

これは、毎月2回行われている通常の例会であって特別なイベントではない。

すでに満席となり、田村さんがスピーチをしている脇で空いている席をうろうろと探しながら

手にしたアジェンダを見たら、prepare speakerは殆どが欧米人。

田村さんの国際大会出場への気迫が、このクラブに「異様なまでの」勢いを生み出している。

 

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↑ 2013年夏、シンシナティ国際大会の後に訪れたAshevile Toastmasters (ノースカロライナ州)の会合にて。チャイニーズレストランで夕食を取りながら行われていた。
事前にTable Topicのテーマが交付されているのに関わらず、指名されると「一言も話さないで時間オーバーで終わる」アメリカ人メンバーもいる。「パブリックスピーキング」というのは、本場アメリカ人でさえも苦手とする分野なのだろうか。

 

再び世界へ挑戦するために今、田村さんが何をしているのか改めてお話を伺った。

世界大会のファイナルの舞台に立ちたいというのが、
2011年ではじめて世界大会に出場したときからのぼくの目標です。
この2年間で特別なトレーニングをしているということはないのですが、
目標は常にぼくの頭のなかにあります。
スピーチはボディビルディングに似ているところがあって、
鍛えたい筋肉ごとに、集中してトレーニングをする必要があると思っているんです。
そして、そのバランスと総合力で美しい体ができあがる。
たとえば Interactivity(日本語で言うと「双方向性」) というカテゴリー。
これはスピーチのなかで聴衆を巻き込んで、スピーカーのタクトでオーケストラのように一斉に言葉を発してもらい一体感を創出するというスピーチ手法。
これはぼくがシンシナティから帰ってきた直後に出場したTall Tale Speechコンテストで実践しました。
(ちなみに田村さんは、2013年秋のこのコンテストで優勝し、英語の部としてはDistrict76では初となる「春秋連覇」を達成している。)

 

そして、2014年秋のユーモアスピーチコンテストでは
特徴のある人物描写カテゴリーにおいてイタリア人の発音を勉強しました。
(このコンテストで田村さんは観衆の大爆笑の渦に巻き込み、圧倒的な強さを見せてまた優勝と誰もが信じたが僅かながらのタイムオーバー・・・田村さんにとって、「時間」が一番の敵である。この回は元国際大会出場者、Tokyo TMCのRusKyle Rinsety Howser が優勝した。)

 

今回の2015年春 「Pinch Hitter」 のスピーチでフォーカスしたのは

声の出し方。低い声、小さい声でどれだけ響く声を出せるかという声の色彩に焦点を当てました。

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2013年、シンシナティ大会で同じセミファイナルブロックだったDanとクアラルンプールで再会。

 

世界へ挑む男がぶれずに、ただひたすら毎日の生活に落とし込んでいる事は

「ファイナルのステージに出ること」

始まりも終わりも結局そこにたどり着くようだ。

今まで世界大会のセミファイナルに進んだ日本人はもちろん他にもいるが、ファイナルの舞台を踏んだ日本人はまだいない。ファイナルに出るのならなぜ優勝を狙わないのですか?と聞いたら次の答えが返ってきた。

—–  世界大会のファイナルは、フィギュアスケートのエキシビションのようなものだと思っています。
フィギュアスケートのエキシビションは、公式競技のなかで活躍した上位入賞者選手のパフォーマンスであり
勝負の関係がないお祭り的なエンタテインメントです。
このファイナルのステージに立ってスピーチをすることができるイベントのなかで
「本当に選ばれた世界の勝者にのみ与えられる」
7分30秒の空間でスピーチをする、というところにぼくにとって特別の意味があるのです。——

 

「世界へ挑む日本人」 追えば追うほど面白い。

再び世界へ挑戦するために・・・

 

—次回予告:「田村さんの手となり足となり、共に学びともに戦う」
田村さんのメンティーから「世界へ挑む日本人」へのメッセージ

 

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「静かな強者」ライバルからのメッセージ–世界へ挑む日本人ラスベガスへの道3

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今日の写真:2013年シンシナティ大会・セミファイナル終了後の打ち上げで。
右端が「えぼっちゃん」こと江星 建太さん。
ひとり挟んで隣が田村さん。 この写真は「えぼっちゃん」の一番の「お気に入り」。

 

「悔しいけどさ。また世界大会に来ればいいことさ。」

2013年8月、セミファイナルで敗れた田村さんが発したこの言葉に衝撃を受けた人物がいる。

その名は… えぼっちゃん (江星 建太さん)。

ファンタジスタ、Tokyo ESS, 宴トーストマスターズの3つのクラブに所属し、数々のクラブコンテスト優勝だけでなくDivision Bコンテスト優勝、District 76コンテスト出場経験もある実力者である。

えぼっちゃんは、じつに「上品」だ。

落ち着いた口調、メールでのやりとりから伝わってくる几帳面さ。
ロジカルだが強引なくらいストレートに自分の意見を伝えてくる田村さんとは対照的であり、田村さんとえぼっちゃんは Fantasista TMC で同じクラブに所属し、また大学生が主催するスピーチコンテストで2人は同じ大会を審査することも多く、接点が多い。

今日は、そんな「身近にいる強力なライバル」 えぼっちゃんに

「なぜ、田村さんはこんなに強いのか」「田村さんにいずれ勝って世界一になるために、普段何をしているのか」「全国のTMCの皆さんへのメッセージ」を伺った。

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田村さんとえぼっちゃん (江星さん)

 

田村さんと初めてお会いした具体的なタイミングははっきりと覚えていません。恐らく、2012年の秋のTable Contestの時だったと思います。どういうタイミングであれ、その時に田村さんが披露したスピーチは私を含めたスピーカーのスピーチを遥かに凌ぐものでした。Toastmastersの場合、スピーチを構成する要素は大きくContents(内容)、Delivery(話し方)、Language(言葉遣い)の3つです。そのどれもパーフェクトに近い質に仕上げてきた田村さんに対して、只者ではない雰囲気を感じたのを今でも覚えています。なぜなのでしょうか?

私が大学1年生だった2005年からToastmastersに入る2012年までの7年間、スピーチと言えば大学ESS(English Speaking Societyの略。大学によってはESA: English Speaking Association、QGS: Queens’ Garden Society等様々な呼び方があります)で披露されるものが全てでした。それは社会人から見れば、えげつない話題、例えば憲法問題、難民問題、教育問題、政治問題を真正面から向き合った問題解決型のスピーチが蔓延っていました。そんな中、 がちがちの社会派ありきで凝り固まった私のスピーチに対する考え方を破壊し、新たな側面を教えてくれたのが田村さんでした。

この人は聴衆の心を鷲掴みにするテクニックを有している。競技スピーカーとしてはかなり手ごわい。
発表されるスピーチが本当に美しいのです。メッセージはあるけれど、それを直接的な表現で言うのではなく物語で浮かび上がらせるテクニックに毎回圧倒されます。デリバリーもすごい。一つ一つの動きに意味があり、無駄がないのです。ただ、ステージをウロウロしているわけでないのです。ここも素晴らしいと思う面です。

私の夢はいつの日かWorld Champion of Public Speakingで勝つこと。その前にこの凄い人と対峙しなければならない。そう、私がToastmastersにいるのはコンテストで勝って、世界一になりたいからです。Toastmastersに入って間もないのに、気が付けば勝手に田村さんを好敵手として見なしておりました。

自分も「世界に挑むために」 Public Speakingに接する機会は昨年のDistrict 76春季大会に出場して以降、意識して増やしています。

しかしながら、田村さんに勝ちたいということを目的に特別にしていることはありません。一つだけ言えば落語を生で聞くことは続けています。落語にはToastmastersのマニュアルに書いてあることが具現化されている事例が多いです。お金を支払う必要はありますが、払うお金以上に得られるものは大きいです。最後に論評の機会をできるだけ多くもつこと。私が人のスピーチを論評する場合と、誰かに私のスピーチを論評してもらう場をもつことを指します。論評を通じて、Public Speakingのスキルが格段に上がると思います。

繰り返しになりますが、田村さんはスピーチの世界に全く異なる次元があることを教えてくれた方です。そのような素晴らしい方にToastmastersという舞台で出会えたことは光栄です。そして、いつの日かDistrict 76、(仮に日本に2つのDistrictが誕生すれば)世界大会のSemi-Final、世界大会のFinalで雌雄を決することができる日を楽しみにしています。

——– 田村さんのライバルは他にもたくさんいる。

それこそ日本人だけでなく、また国内だけでなく海外にもたくさんいるだろう。

あからさまにライバル意識を前面にだしてくるスピーカーとは違い、えぼっちゃんは「第一線を突っ走る王者(田村さん)に、常にサポートする存在でいながらも冷静にじわじわと詰め寄る「粘り強く攻める勝者」– の風格を感じた。

強いものだからこそより強いものが集まる。
実力のある世界だからこそますます実力がぶつかりあう。

それが「世界へ挑む日本人」の条件であり、自分自身をますます強くし、堂々と戦えるようになるのだろうか。

えぼっちゃん、これからも応援しています。

そして—田村さん、こんなに「頼りになる」ライバルがいます。ぜひラスベガスでファイナルの座に立って優勝を狙ってください。

—次回に続きます。

次回予告:勝者のパワーは伝染する—世界へ挑む日本人ラスベガスへの道4

 

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「日本から世界のために何ができるか」

10000か所を周るプロジェクト、気長に続けます。

くどう みきこ
(2015-2016 表参道バイリンガルトーストマスターズクラブpresident)